10/27/2010

2009 Ireland Grand Slam Document Movie

”ラグビーアイルランド代表”
アイルランドラグビー協会によるナショナルチームである。南北に分かれる以前からアイルランド協会が存在していたこともあり、アイルランド共和国(南アイルランド)と北アイルランドが、政治と宗教の枠を超えて代表チームを構成している。エンブレムはシャムロック。
2009年のシックス・ネイションズにおいて、1985年以来24年ぶりの優勝を果たし、1948年以来61年ぶりとなるグランドスラムのショートフィルムドキュメント。国民がずっと待ち望んでいた。あと一歩のところで。。ホームネーションの重圧。アイルランドのユニフォームを着るモンスタープレッシャー。

"AweSome"

印象に残ったのは、オドリスコルの”People like to support a winning team”
普及よりも文化を育みたい。言葉が必要ない世界。あとは見れば感じます。

皆さんは、ジャパンのためにこんな顔ができますか?































































サッカーなど他のナショナルスポーツ同様「エメラルドの大地」のユニフォームを纏ったアイルランド代表は、忍耐強く、ひたむきなプレーで知られる。身体能力的に恵まれた選手が多いわけではないが、頑強な体と折れない魂で、決してあきらめずボールに食らいつく。フォワード戦で泥臭く点を取るイメージだが、近年は優れたバックス陣の登場で切れ味のある攻撃も見せる。その民族性とも言うべきプレースタイルは日本人の美意識にも通じるところがあり、欧州で最も好きなチームに挙げる人も多いのでは。

ラグビー母国を意味する「ホームネイション」の一員であるが、ワールドカップでは常にベスト8止まりで思うような結果を残せないでいる。

チーム構成

アイルランドは伝統的に政情が不安定な土地であるが、ラグビー代表チームの構成もそれを反映した複雑なものとなっている。

まず注意が必要なのは、ここで言う「アイルランド」とは、いわゆる「アイルランド共和国」と等価ではないことである。アイルランド島にはこの共和国(エール)の他に、イギリス統治下にある北アイルランド6州(北部アルスター地方)が存在する。サッカーなどではこれらは別個のネイションとして扱われ「アイルランド共和国代表」と「北アイルランド代表」として分かれている。しかしラグビーでは、あくまでこの両者を併せて「アイルランド」と括っている。つまり、ラグビーで言うところのアイルランドとはアイルランド島のことだと思えば分り易いだろうか。

武力紛争の絶えない南北アイルランドが、政治的あるいは宗教的垣根を超えて同じチームを形成するというのは、並大抵の難しさでは無いだろう。しかし敢えてそれをやり続けていることで、アイルランドの人々にとってラグビーが特別なものとなっているのかもしれない。


前述のような理由からアイルランドラグビー協会(IRFU)が用いる旗も、いわゆるアイルランドの三色旗とは異なる。エメラルドグリーンを基調としてラグビーボールとシャムロックを中央に配し、コノート、マンスター、レンスター、アルスター4地方の紋章が描かれた右のような旗である。

試合の際にはアイルランド共和国内では三色旗が、それ以外の場所ではこのIRFUのものとは異なる4紋章旗と三色旗が並べて掲げられることが多い。また、試合場で多くのアイルランドファンは、試合場所や本人の居住地にかかわらず三色旗を振るようだ。

国歌

試合前のセレモニーで斉唱される国歌も、難しい問題だ。かつてはベルファストで試合が行われる際には英国国歌の “God Save the Queen” が、ダブリンではアイルランド共和国国歌である “Amhrán na bhFiann”(The Soldier’s Song) が演奏され、相手国での試合であればアイルランド側の国歌斉唱はしないというルールであった。これも異様な状況であったが、1991年のワールドカップでホスト国のひとつとなった際には、更に複雑な国民感情に配慮し、ダブリンの試合であっても敵味方両方の国歌斉唱を行わないよう取り決めた。そのため、例の準々決勝におけるオーストラリアとの伝説的一戦においても、ワラビーズは自分たちの円陣の中だけで国歌を歌ったという。

この不幸な状態に終止符をうつべく、1995年4月に、新たなラグビーのための歌 “Ireland’s Call” が発表された。これにより問題は解決するかと思われたが、共和国側のファンや選手から不満の声があがり、結局ダブリンの試合では “Ireland’s Call” の前に “Amhrán na bhFiann” が演奏されるようになった。しかし逆にベルファストでの試合に際して、やはり “Ireland’s Call” と並べて “God Save the Queen” を歌いたいという要望は、IRFUにより却下されている。

未だ問題が解決されたわけではないが、アルスターとエールが共に同じ想いで歌えるよう “Ireland’s Call” が作られたことは、英断であったと言えるだろう。その歌詞は多分に政治的な配慮のもとで、ある意味楽天的な「融和」「協力」が並べられており、陳腐との非難もあるようである。しかし、多くの困難にも負けず手を携えて強敵に挑み戦う、その時に奏でられるケルティックの旋律は多くのアイルランド人の胸を打つようだ。2007年にダブリンで行われたイングランドとのシックスネイションズでは、会場が一体となって歌い上げられた Ireland’s Call に観客のみならず選手も感極まって涙した。なお、この試合は Croke Park にイングランドを迎える初の試合。アイルランドは魂の突進で43-13と圧倒した。
ラグビー アイルランド代表 -Rugby-WorldCup.jp

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